きものアルチザン京都について
「きものアルチザン京都」は、日本ならではの着姿をつくりあげてきた、京友禅・摺型友禅・京繍・京鹿の子紋・西陣織にたずさわる作り手の集まりです。
世界に誇る文化産業の次代の担い手として、個性豊かに日々彩られる、ひとりひとりの「きもののある暮らし」に応えるべく、古都・京都に点在する才気と熟練の手を紡ぎ合わせ、この時代に求められる「きるものづくり」に取り組みます。
Kimono Artisan Kyoto is a determined association of textile artisans who use age-old techniques such as Kyo-Yuzen, Surigata-Yuzen, Kyo-Shu, Kyo-Kanoko Shibori, and Nishijin-ori to make kimono, the traditional dress of Japan. As bearers of a world-renowned cultural industry, we hope to create “a kimono lifestyle” where everyone has their own unique piece to enjoy in their daily lives. In the old capital of Kyoto, we have tied together an association of talented and professional artisans for “kimono-making” that will be valued today.
シンボルに込めた決意
糸を紡ぎ、糸を染め、記事を織上げ、絵筆を走らす。きものをつくる過程においては、枚挙に暇がないほどに、いくつもの交錯が生まれます。それは、時に重ね合わせであり、掛け合わせでもあります。
足すことと掛けることから生まれる「きものの美しさ」に今もって際限はなく、それにあらためて着眼することは文化産業としての無限の可能性への気付きです。
きものづくりに取り組む中で、連綿と繰り返されるこの交錯を、きものを未来へ導くための象徴としてデザインに取り入れ、決意の表明としました。
Spinning and dyeing thread, weaving textiles and working the paintbrush – the process of making kimono involves a myriad of weaving and inter-weaving. At times, it is similar to overlaying and multiplying.
By finding new and different combinations, there is still no limit to “the making of beautiful Kimono” today, and by re-focusing on this we can realize the infinite possibility of kimono as a cultural industry.
We have represented the repetition and weaving processes of making kimono in our symbol, marking our dedication to a path to the future.
きものアルチザン京都 憲章
きものアルチザン京都に参画する者は、きもの産業の次代の担い手として世界に誇る文化産業としての自主自立を尊び、買い手の求める「きもののある暮らし」に応えるべく、本来のモノづくりに立ち返り、その責務を果たします。
1. モノづくりの姿勢
きものアルチザン京都に参画するモノは、そのモノづくりにおいて「作る」前に「何を・誰のために・この時代のどの機会に合わせて創作するのか」、現状の的確な把握と認識に務め、双方向のモノづくりを目指す。
2. 自主自立の精神
「きもの=着物」という言葉が表すように、本来は日常と非日常を行き来できるもの。決してハレの日のためだけのものではない。そのことを理解し、きもの産業を伝統文化として上位に持ち上げ、時代と共に革新する産業として、自らがその時代に生きる買い手のニーズに反応し、買い手からの対価によって事業を継続し、産業としての存続と発展を目指す。
3. 時代との整合性
きものアルチザン京都に参画する者は、革新を続けるメディアやマーケットの動きを注視し、この時代のモノづくりに携わる者として必要最低限の情報武装・メディアのキャッチアップ・クリエイティブ視点での時代と買い手の考察を怠らず、「きものアルチザン京都」の名に恥じないモノづくりに取り組むこととする。